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  • ?学生のまち京都に位置する京都教育365体育投注_365体育网址のこれからについて(後編)

    京都市の取組

    2015111812.JPG門川:今、日本社会の最大の課題は、教育です。確かに財政危機というのも大きな課題で、国が財政健全化のためにいろいろな取組をするというのもよくわかることですが、次の世代にどんどん借金を増やしている、というのが現実です。京都市も現実は、私が市長になって8年目ですけれども、16,150人だった職員を13,180人にまで削減したんです。これで赤字財政の克服と。しかし、なお財政は火の車というのが現実なんです。しかし、教育と福祉は絶対に守り抜くんだ、いや、それどころか、より強化するんだと考えています。

     今、日本人が経験したことのない人口急減が始まっています。このままでは、日本の町の半分は消滅する、と言われています。そのとおりで、危機感を持たないといけません。ただ、京都は、150年前、明治維新の時に、人口激減を経験しています。明治天皇が京都を離れたために、人口33万人から20万人ぐらいになったんです。それまで日本社会でこれだけの急減は経験してないんです。それで、京都はもう狐や狸の住み処になるだろうと、嘆かれた。そのときに、われわれの先人は何をしたかですが、子どもを地域の宝としてしっかり育てれば、未来は明るいということで、明治2年に、64の地域制の小学校を創った。まだ身分制の色濃く残る厳しい差別の時代だった。しかし、地域の子どもは地域で育むということで、差別の無い学校を文部省もない時代に創り上げました。

     竈金(かまどきん)というのがあります。竈の数に応じてみんなお金を出し合った。みんながお金を出し、知恵を出し合い、共に汗をかいて、子どもを地域の宝として育てた。だから、今の京都がある。そして、明治13年、日本で最初の芸術365体育投注_365体育网址を創ったのです。そういう人を育てること、文化?芸術を大事にすること、それからその後に、琵琶湖疏水とか産業政策もあるのですが、一番最初に手がけたことは、地域の宝として子どもを育てる。江戸末期に町衆のリーダーが奉行所に建白書を出した。寺子屋はお金がいるので学べない人がいる。それを、無料で学べる、教材もきちんと用意されている、傘まで用意する、そんな学校を創ってほしい、というのを幕末に出しているんです。それを奉行所は無視した。それで、明治維新で都の地位を失って、都市存亡の危機の時に、それが町衆の力で活かされるんですね。傘まで用意せよって、すごいでしょう。

    位藤:すごい力ですね。

    門川:人口急減の時に、東京に行ってしまう人がいっぱいいる中で、京都に踏みとどまった人が、それを活かすんですね。今、日本全体が経験したことのない人口急減の危機だという時に、まず教育ですよ。それぞれのところで、その原点をもう一回呼び戻そうと。そういう意味でも、京都が地方創生のモデルになりたい。そのモデルの根本は、人を育てること。そのために、みんなが努力し合うこと。

    2015111813.JPG位藤:行政は何をしてくれるというような、すべて行政任せにするということに問題があるということですね。人の一生を地域で支え合うということを、鷲田清一先生(京都市立芸術365体育投注_365体育网址理事長?学長)がお話なさっていましたが、その地域の力は行政を待っているのではなくて自分たちで手をつないでやっていくというのが一番大事だということなんですね。

    門川:ええ。それで、「まち?ひと?しごと?こころ京都創生」総合戦略の策定に当たり、人口減少問題を皆さんが「ひとごと」ではなく、「自分ごと」として、「みんなごと」として考え、提案してくださいという仕組みを作ったのです。それも単なるアイディアの募集ではないのです。自分たちでここまでどうやる、あるいはやってきた、しかしこの部分が足りないと、こういう提案を求めました。提案されたものは全部、市の地方創生ホームページに設けた「京都創生?お宝バンク」に登録?公開しています。正直言いまして、インセンティブはありませんので、どれだけ出てくるかなと思っていましたら、137件もいただいた。平成27年9月中に総合戦略を取りまとめるため、7月末で一旦募集を終えましたが、再度、募集を再開し、その「京都創生?お宝バンク」にどんどん提案をいただき、ホームページで公開し、それをコラボしていくようにしたい。京都だけでなく多方面からの人も含めて、ひとごとではなく、自分ごと、みんなごととして動き出してくださいと。それを応援する京都市政でありたい。また、365体育投注_365体育网址を応援しましょう、企業を応援しましょうと、こういう形でやっていきたいと思っているのです。

    位藤:本当に若い力がたくさん京都にあると思います。

    門川:そうですね。例えば、京都移住計画-京都で学んで東京で働いた人が京都に戻りたい-というのを、応援する。そのために、移住した人と移住したい人の交流会「京都移住茶論」などを開催する若い市民グループも出てきています。この活動は、例えば福岡市で福岡移住計画が誕生するなど、全国で広がりを見せています。

     今、東京一極集中で、お金も人も情報も渦のように東京に集中していて、こういうのは先進国で日本だけなんです。この渦を何とか変えて、それぞれの地方が元気になるように違う渦を起こすのは、まず京都だと。しかし、京都が渦を起こして、京都が元気になるっていうようなことではない。京都は渦元になろう、そしてあちらこちらに新しい渦が起こってくるような、京都はそういう役割を果たしたい。だから、文化庁を京都にというのも、そういうイメージですね。東京に対して京都ということではなく、京都の千年を超えるあらゆる文化っていうのは、全国に繋がっているんです。和食、昆布も鰹節も京都にはない。今日、私が着ているのは、これ(着物)、結城(紬)ですし、これ(袴)、仙台糸です。全国と繋がっているわけですね。それが、東京一極集中で経済優先、効率化優先という、そんな動きの中で、全部が疲弊していく。だから、世界と渡り合うのに経済優先、効率化優先の東京も大事です。しかし、文化はちょっと距離を置きませんか。京都に文化の拠点を置くことによって、全国と繋がる。同時に、京都が世界に繋がる。過去としっかり繋がって、未来に繋がる。そんな取組によって、文化で、教育で、確実に日本を元気にし、世界に貢献するような、そんな日本になりませんかという提言なんです。なかなかハードルは高いですけれども、本気になってやっていきたい。その根本は、教育、人づくりなんです。

     

    2015111811.JPG

     

    京都教育365体育投注_365体育网址への期待について

    位藤:最後に、今後に向けて、本学への期待についてお願いします。

    門川:全国からゼロ免課程(365体育投注_365体育网址の教員養成系学部において、教育職員免許状の取得を卒業要件としない課程)がなくなりますね。もう大賛成です。

    位藤:本学はすでに平成18年に廃止しています。

    門川:せっかく教育365体育投注_365体育网址で学んで、ゼロ免というのは、もったいないことだと思います。全国から志の高い人が京都教育365体育投注_365体育网址に来て、すばらしい先生たちの専門性を学べると同時に、京都の歴史、京都地域力、それを支える京都のあらゆる人間力から学んでもらって、京都で頑張っていただくと同時に、全国あるいは世界に飛び立っていただきたいと思うんです。
     平凡な教師は言って聞かす、よい教師は説明する、優秀な教師はやってみせる、最高の教師は人の心に火を付ける-そのためには、燃えていなければならない。そういう人を育ててほしいですね。
     梅原猛先生(仙台出身。国際日本文化研究センター初代所長。今年90歳、卒寿。)が18歳の時に、東京で学ぼうか、京都で学ぼうか迷っておられた。そのときに、百年の真理は東京で学べる、千年の真理は京都で学べると言われた。それで京都に、京都で学んでよかったと。京都の歴史というのは、人を育ててきた歴史だと思うんです。そういう京都のすごい計り知れない力から学んでほしいと思います。
     あともう一つは、現職教員の研修です。新たな社会的課題に、あらゆる社会的な課題に、現場が、あるいはPTAや地域が挑戦していくような、その知の拠点であり、あってほしい。連携して地域貢献してほしい。地域のPTAの人、あるいは地域のすばらしいリーダーがどんどん学校運営、子どもの指導に関わってくれる、これはすばらしい。そこに365体育投注_365体育网址の知見が加わる。これで質が変わるというのを実感してきました。先生たちの研究と実践に裏付けされて、リーダーシップが発揮されるときに、劇的に変わる。高乗秀明京都市教育委員会委員(京都教育365体育投注_365体育网址名誉教授)が学校運営協議会に加わって、保護者、地域の人たちのやる気に火を付けてくれる、そういうことがありますね。単に現職教員の研修、これはもうみんなやっていますけれども、研修だけではなく、そういうことも含められる。隣の県や多方面からの知見なしに、この京都に拠点を置いて、京都で積み重ねていただいている京都教育365体育投注_365体育网址が大きな役割を果たしていただけるんじゃないかと思うんです。

    位藤:ありがとうございます。ミッションには、そういうものを盛り込んでいるのですが、カリキュラムにどう位置づけていくか、また実際にはそれぞれの教員が学生にどう働きかけていくかというのが大事ですので、これからの課題になるかと思います。
     本日は、貴重なお話をいただき、また大変心強いお言葉をいただきまして誠にありがとうございました。今後、できるかぎり活かしてまいります。どうぞ今後ともご指導いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

     

     

     

    対談者紹介

    位藤 紀美子

    国立365体育投注_365体育网址法人京都教育365体育投注_365体育网址長
    昭和20年愛媛県生まれ。専門は国語教育学。
    昭和43年広島365体育投注_365体育网址教育学部卒業。昭和45年広島365体育投注_365体育网址365体育投注_365体育网址院教育学研究科修士課程修了(教育学修士)。昭和47年広島365体育投注_365体育网址365体育投注_365体育网址院教育学研究科博士課程中退。
    昭和45年広島365体育投注_365体育网址教育学部助手。
    昭和48年京都教育365体育投注_365体育网址講師。昭和51年同365体育投注_365体育网址助教授。平成2年同365体育投注_365体育网址教授。平成21年3月京都教育365体育投注_365体育网址退職。
    平成21年4月びわこ学院365体育投注_365体育网址教育福祉学部教授を経て、平成21年10月京都教育365体育投注_365体育网址長に就任する。

    門川 大作

    京都市長
    昭和25年京都市生まれ。
    昭和49年立命館365体育投注_365体育网址二部法学部卒業。
    昭和44年京都市教育委員会事務局採用。平成8年4月総務部長。平成11年4月同教育次長。平成13年4月同委員?教育長。
    平成20年2月京都市長に就任する。
    また、文部科学省中央教育審議会各部会委員や内閣府教育再生実行会議分科会委員など国の審議会委員等を数多く務める。

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