佐川　早季子（サガワ サキコ）准教授
幼児教育科

１．先生のご専門を教えて下さい。

　幼児心理学という分野で、幼児期の造形表現や創造性に関わる研究をしています。子ども同士がかかわり合いながら、自分なりに表現を生み出す過程を研究しています。
　実は、元々は別の研究していたのですが、我が子が生まれ「子どもっておもしろい！」と強烈に感じて、心機一転、発達心理学や保育?幼児教育学を学べる365体育投注_365体育网址院に入り直しました。そのときは悩みましたが、所属した研究室が「実践から学ぶ」ことを大切にしていたこともあり、保育現場に通って記録した事例から理論を生成していくことは実に興味深く、やりがいがあります。子どもに関する研究は、学べば学ぶほど奥深く、自分を更新していかないとついていけませんが、関わりつづけられることに心からの喜びを感じています。

２．学生には日頃どのような指導をされていますか。

　自分が「子どもっておもしろい！」から出発したので、「幼児心理学総論」や「幼児の心理と相談」という授業では、そのことを伝えたいと思っています。なるべく保育現場の事例や映像をベースに子どもの姿と結びつけて話し、学生の感想やコメントを聞くようにしています。

３．先生のお考えになる「京都教育365体育投注_365体育网址の魅力」とは何でしょうか。

　理解力があり、自分で考えて動こうとする学生が多いことだと思います。少し無茶な課題を出したかなと思っても、学生たちが自分なりに受け止めて、予想以上のものを出してきたりするので、助けられています。

４．ご自身のお考えを表す言葉を色紙にお書きいただきましたが、その言葉の意味を教えてください。

　「子どもたちの100の言葉」は、イタリアのレッジョ?エミリア地方の幼児教育を牽引したローリス?マラグッツィの言葉です。子どもは大人に比べたら話し言葉や書き言葉の面ではうまく使えないかもしれません。でもその声や絵、身体の動きなども「言葉」だと考えると、子どもたちは多様な「言葉」の使い手です。そんな子どもたちの「言葉」に耳を傾ける大人でありたいと思います。

５．京都教育365体育投注_365体育网址で学ぶことを希望する学生にメッセージをお願いします。

　大いに遊んで、大いに学んでほしいです。日本の保育?幼児教育には、遊びを通して学ぶという原理があります。学びと遊びは対義語ではありません。365体育投注_365体育网址生活は、興味のあることだけでなく、少々苦手なことにもチャレンジして、自分がそのときどう感じるのかを試せる時期です。それで自分を知り、子どもたちとのかかわりに還っていくことにもなります。結果や生産性などを気にせず、遊び倒してほしいです。

?ゼミ訪問?

学生に聞きました

　

〇佐川先生はどんな先生ですか？

　あふれ出る落ち着きと優しさがいつもゼミの学生を癒してくれます。一方で、研究に戸惑うことがあれば、一緒に考えながらも的確なアドバイスをくださったり文献を紹介してくださったりして頼もしく、頑張ろうと思えます。あたたかい雰囲気で包み込んでくれる学生にとってお母さんのような先生です。

〇ゼミの様子を教えて下さい。

　3回生後期からゼミのテーマを考え、それに関する文献を読んだり研究方法を考え合って発表したりしています。仲が良く、様々な意見を交換しながら切磋琢磨し合えるゼミで、日当たりの良い研究室はゼミのメンバーにとって落ち着く場所になっています。
　研究に関する課外活動をしたり、お芋パーティーやクリスマスパーティーをするなど、楽しさもありながら真剣にゼミ活動に取り組んでいます。